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お絵描き中!

イラストレーターYukiの雑記

マッチングさえうまくいけばどうにかなりそうな問題3つ

いろいろな社会問題について調べていると、「あれ?」と思うことがあります。「あるものが不足している!」という問題がある一方で、「それが過剰に余っている!」という問題もあることが、意外に多いのです。

 

私が最近気になっている3つの問題について、書いてみます。

 

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食品廃棄と、栄養が足りない子どもたち

国連の発表によると、2014年9月の時点で世界では8億500万人、9人に1人が飢餓に苦しんでいるそうです。

 

数字で見る飢餓 | 国連WFP

 

最近は日本でも、子どもの貧困や、そこから来る栄養不良の問題が大きく取り上げられるようになり、各地で子どもに食事を提供する「子ども食堂」などの取り組みが話題になっています。

 

一方で、国連食糧農業機関の推計によると、毎年、世界中で生産される食糧の約3分の1(およそ13億トン)が廃棄されるなどしているとのこと…。この無駄を無くせば、20億人の食糧を確保することができるというから、何ともやり切れないような気持ちになります。

 

http://www.fao.org/news/story/en/item/196220/icode/

 

 

住宅安定確保の困難さと、空き家問題

こちらの資料(25ページ)によると、調査に回答した1,767人のうち13.1%、親と別居している399人に限って見ると28.6%の人が、住宅の安定確保について何らかの問題を経験したことがあるということです。

 

また、2014年7月の時点で、東日本大震災の影響で仮設住宅で暮らしている人はおよそ9万人いて、長い人では仮設住宅での生活が8年間にもなる可能性が出てきたとのことです。

www.nhk.or.jp

 

さらに、公営住宅の高すぎる入居倍率など、住宅の確保に関してさまざまな問題があるようです。

 

しかし、平成25年の調査によると、日本全国には820万戸の空き家があり、総住宅数に占める空き家率は13.5%で、過去最高となったそうです。

 

 

「部活動」で疲弊する先生たちと、職を失った元プロスポーツ選手たち

3つ目の問題は、あまり語られることがありませんが、私が今とても高い関心を寄せているものです。

 

それは、学校の先生たちの労働状況がとても過酷だということ。とりわけ、「部活動」に関する負担が非常に大きいこと。

 

ネット上には、部活動による負担を訴える教師の方々の言葉がたくさんあります。

www.change.org

 

朝練に放課後の練習、土日の練習、他校との試合の調整、引率、合宿…。

 

私も小・中・高と、部活動に励んでいました。部活は好きでしたし、そこで多くを学べたと思います。でも、楽しかった部活漬けの日々を今になって思い返すと、ふと疑問も浮かんでくるのです。

「あれ?先生の休日は?」

 

勉強を教える専門職なのに、「部活で忙しくて授業の準備に手が回らない」なんて、一刻も早くどうにかするべきだと思います。先生の労働環境を良くすることは、子どもたちに与える教育の質を向上させること、日本の未来を明るくする人材を育てることに直結します。

 

先生たちは、自ら「自分たちに部活動の顧問を拒否する権利を!」と声を上げることはしにくい立場です。この問題については、まずは当事者以外の人たちの間での関心を高めることが必要なんだろうなあと思います。

 

…というようなことを考えていたのですが、

 

昨年末、テレビであるドキュメンタリーを見ました。『プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達』というタイトルの番組です。

 

プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達 | TBSテレビ

 

番組では、プロ野球選手として活躍していた方たちが「戦力外通告」を受け、その後苦しみながらも再び活躍する場を探す様子が描かれていました。

 

奥さんが2か月後に出産予定というタイミングで戦力外を通告された方、婚約者と結婚しようという矢先に無職になり、結婚を延期した方…。見ていてとても胸が痛みました。

 

私はプロスポーツ界のことはよく分かりませんが、限られた若い期間に成果を出し、生涯問題なく食べていけるくらいにプロとして成功するということは、どれほど難しいのでしょうか。

 

戦力外を宣告された彼らは、企業に正社員として所属する「社会人野球チームの選手」など、可能な道を求めて奔走していました。「本音では、野球を仕事にしたいですけどね」と言いながら…。

 

で、思ったのです。

 

こういう人たちを、部活動の指導者として雇用することはできないのかと。

 

生計を立てられるくらいの給与を出すのは難しいかもしれませんが、曜日ごとに何校か掛け持ちしてもらえば得られる指導料は増えるし、次の仕事が決まるまでのバイトでもいいのではないでしょうか。

 

たとえ短期間でも部活動の負担がなくなれば、先生たちは有り難いでしょうし、子どもたちにとっても、プロを経験した人から指導してもらうのは刺激的でしょう。

 

それに、子どもにとって、親以外の「知っている大人」が「高校を出て大学へ進んで、教員免許を取って教員になった先生たち」だけであるより、

 

一つのことに打ち込み、極めようとし、若くしてプロスポーツの世界に入ってかたときでも選手としての人生を送った人と交流することは、とてもいい影響がある気がします。子どもには、できる限り多様な生き方を紹介したいです。

 

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一方では部活動の顧問という負担に押しつぶされそうになっている先生たちがいて、他方でスポーツを仕事にしたいのにそれが叶わない人たちもいる。

 

この2つの問題を、うまくつなげることはできないでしょうか。

 

 

イクジイプロジェクトという成功例

食糧の問題、住宅の問題、部活動の指導者の問題と、需要と供給のミスマッチが感じられる問題について見てきました。

 

リソースはあるのに、有効利用されていない」という問題は、もっとあるかもしれません。余っているところから足りていないところへ、リソースの新たな流れをつくることは、簡単ではないのかもしれません。

 

でも、心強い成功例も、あるのです。

 

それはNPO法人ファザーリング・ジャパンが進める「イクジイプロジェクト」です。このプロジェクトは、孫や地域の子どもの育児に積極的に関わるおじいちゃん「イクジイ」の力に注目し、講演や講座を通してその可能性について啓蒙していくというものです。

 

孫育て・中高年のエンパワーメント | NPO法人ファザーリング・ジャパン

 

共働きで両親とも多忙な場合、祖父母のサポートは大きな助けになります。そしてこの取り組みのすばらしいと思うところは、「高齢者の社会的孤立」と「育児の担い手不足」という2つの問題を、同時に解決する手立てになっているところです。

 

「社会で何らかの役割を果たしたい」「家で過ごすだけでは、他人との会話すらない生活になってしまう」という高齢者と、「誰かに子育てをサポートしてもらいたい」という保護者がつながって、鮮やかな解決法が生まれる。

 

こういう、「足りない」問題と「活かせない」問題がうまく出会って、パズルのピースをパチッと合わせるみたいに解決できる問題が実はたくさんあるんじゃないか。オセロで黒がいっぱいのように見えても、たった一つの白によって盤面全体が瞬く間に白に変わっていくようなソリューションがあるのではないか…と考えると、わくわくしつつも…

 

まるで柱のこちら側とあちら側で、まだ来ない、まだ来ない…と互いを待ちわびている恋人同士を傍から見ているようで、切ない気持ちになったりします。

 

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