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イラストレーターYukiの雑記

「3,000円の飲み会」を何に換算しますか?―マイ尺度を持つこと

作家・森絵都さんの短編集『風に舞いあがるビニールシート』に、「犬の散歩」という話があります。

 

主人公の女性には昔、風変わりな友人がいました。彼は毎日食べるほど牛丼が大好きで、すべてのものの価値を一杯400円の牛丼に置き換えて考えていたというのです。彼のことを思い出して、主人公は言います。

 

 

「たとえば映画の料金が千六百円って、高いのか安いのか私にはよくわからなかったけど、その先輩にとってはものすごくはっきりしていたんです。千六百円あれば牛丼を四杯食べられる、だからそれは高いって。よっぽどおもしろい映画でなきゃ牛丼四杯分の価値はないって」

 

 

彼は「映画は牛丼4杯分だから高い、このTシャツは牛丼○杯分だから…」と、牛丼を軸に自分にとってどれくらい価値があるかをスパスパと決めていく。主人公は彼のことが羨ましかったと言います。なぜなら、「牛丼中心の彼の世界は断固としていて揺らぎがなかったから」。

 

 

あなたにとっての牛丼は?

 私にとって価値の基準としてまず浮かぶのは本です。私が普段買う本の価格帯は1,000~1,500円くらいなので、「1,500円=本一冊」と考えることが多いです。

 

以前書いたように、過去に働いていた会社で私はほとんど飲み会に参加しなかったのですが、本という価値の基準があったおかげで、参加費3,000円の飲み会に誘われると「3,000円あれば本が2冊買える。飲み会より本2冊の方が魅力的だな」と考えて、即決でお断りすることができていました。

 

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お金とは価値の交換基準だと言われますが、ただ3,000円と言われてもどれくらいの価値があるのか、実はよくわからないような気がします。一万円札の原価は約20円だそうです。3,000円とはあなたにとってどれくらいの価値なのでしょうか。

 

自分の尺度を決めていると、人生の取捨選択がスピーディーにできると思います。価値の基準は何でもいいと思います。とにかく自分が大好きで一番価値を感じ、飛びつきたくなるようなものをマイ尺度として持っていれば、3,000円が自分自身にとってどれほどの価値なのか、選ぼうとしているものにそれと同等の価値があるかどうか、すぐにわかるようになります。

 

 

 

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